『 シギリージャ 』
昔の舞踊Seguida(セギーダ)の縮小形、seguidilla(セギディージャ)の発音が変形したものです。Seguiriya、siguerilla, siguiriya等と異なるスペルで書かれますが、一般的な綴りはSeguiriya。
ソレアと並びフラメンコで最も重要な曲で、とても奥深いカンテ、つまり歌詞は少なく、ケヒーオ(嘆き声)が多用されます。
感情をたっぶり込め、力強く表現することが必要です。
簡素で厳格、型にはまった儀式的なバイレであり、軽いマルカヘ(自然な感じで拍子をとりながら踊ること)とサパテアードが交互に行われます。
パリージョ(カスタネット)やバタ・デ・コラ(裾を長く引きずったタイプのフラメンコ衣装)、マントン(大判のショール)がよく合う踊りです。
ゆっくりと、落ち着いたコンパスで踊られ、基本のステップはリズミカルに歩ることから成り、バイレは大きく響くように床を打ちながら進み、元の位置に戻ります。出だしでは荘厳さも漂い、通常踊り手は舞台上をしばらく歩きます。
デスプランテ(ステップの締め)のあるプンタ(つま先でリズムを打ち出す技巧)のステップを組み合わせますが、この場合は力強いレドブレス(連打する足のステップ)で、そして踊りの半ばでエスコビージャ(サパテアード中心の部分)も含みます。
男女関係なく踊ることができますが、かなりの気性が必要とされます。
このスタイルを最初に踊ったバイラオール、少なくとも世間に広めたのはビセンテ・エスクデーロであり、後にピラール・ロペスがカスタネットのトーケを導入したと言われています。
混合または交互の12拍のコンパスで、リズムは少々複雑です:
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12(赤字がアクセント)
しかし、もっと簡単な5拍のリズムで教えることが多いです。
1 2 3 4 5
『 ソレア 』
今回はソレアについて。
ソレアはフラメンコの母と呼ばれ、フラメンコの曲の中でも特に重要で、女性向きと言われる踊りである。
それは腕や腰の動き、上体をひねった身の交わし等の典型的な女性の動きが、ソレアの踊りで大変重要であるからです。
マルカール(歌の部分を自然な感じで拍子を取りながら踊ること)、フィグーラ(姿勢)、パセイージョ(舞台上を歩く動き)がよく用いられます。
しかし、現在ではサパテアードやパテオ(床を強く踏み鳴らすこと)も重要な役割を果たしています。
ソレアでヒールステップが多用されていると嘆くフラメンコ研究家がいますが、踊りのテンポを速め、中心部分で複雑なサパテアードから成るエスコビージャは、この曲の基本要素の1つです。
他のスタイルとは踊る時の荘厳さ、感情表現が最も注目される点で区別されます。
その為、唄やギターを感じるのが最も重要で難しい曲のトップと言えるでしょう。
ソレアのコンパスは12拍の基本形で、同じグループの他のスタイルにも適用できます。コンパスの刻み方は2通りあります。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
もしくは、
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 (赤字がアクセント)
『 アレグリアス 』
久々のこのコーナーの更新。今回は私が踊るのも見るのも体の血が最も駆り立てられるアレグリアスについて。
スペイン南部のカディスという港町で生まれたこの曲はソレアと並びフラメンコの母と呼ばれています。
バイレは強調されたエスコビージャ(サパテアード中心の部分)とシレンシオ(静けさ)と呼ばれる静かなパート、歌い出しに唄われる伝統的な反復句「ティリティトラン・・・♪」が特徴的です。
ダイナミックで爽快、そして愛嬌があり、男性にも女性にも大変よく踊られます。昔より流行りに左右されない踊りで、必ずと言っていいほど、ショーのレパートリーに入ります。
拍子は1からで、
123 456 78 910 11 12
このように拍子は区切られます。この取り方はソレアと同じです。軽快に刻み、パルマ(手拍子)もコントラティエンポ(裏打ち)など織り交ぜながら、打ちバイレをのせてより軽快さを演出します。
唄ぶりに合わせるマルカヘ(コンパスに合わせ踊る事)や、唄を呼んだり締めたりする時のジャマーダも特徴的で粋に明確に出すとよりメリハリが出ます。
これを念頭に置き、踊ったり、見てみて下さい。
ちなみに「ティリティトラン~」はその昔、カンテが歌詞を忘れ、即興で口にした言葉が後に歌い出しとして定着したようです。これ、耳に残りますよね!
『 タンゴ 』
タンゴは2拍子系の曲種で、8拍で1コンパスと数えます。
1、5拍目にアクセントがあります。
リズムパターンはブレリア同様ゆっくりから早いものまで
様々で、歌詞の内容も楽しいものや、悲しいものまでいろいろあります。
3拍子系の曲種より、リズムがとりやすいので、比較的日本人には馴染みやすいと思います。
カンテ、ギターCDに必ずあるので、アクセントをつけて、パルマを叩いてみてリズムをつかんでみると良いでしょう。
『 ブレリア 』
ブレリアはお祭りのように陽気な雰囲気で勢いとキレがあるのが特徴です。
特にショーの最後の盛り上がりに演奏される事が多いです。
ブレリアは3拍子系の曲で、12拍で1コンパスと数え、基本リズムは下記の通りです。
○○●○○●○●○●○●
1 2 ③4 5 ⑥7 ⑧9 ⑩11⑫
※3,6,8,10,12拍目がアクセント
スピードはゆっくりのものから速いものまで踊り手のペースにより様々です。
フラメンコのなかでも、最もバリエーションが豊富な曲でもあり、
特にアドリブで踊る事も多いので、唄やリズムによく慣れておき、
すぐに反応できるよう自分の持ち味を生かしながら表現することが大切です。
『 ハレオ(かけ声)を覚えましょう! 』
ショーで踊り手たちや唄い手、ギタリスト等にお互いハレオ(かけ声)をかけ合い舞台を盛り上げたり、
客席から舞台に向かってかけたりします。かけるタイミングは、動きの切れ目、素敵なメロディの瞬間等。
下記がポピュラーなハレオです。
・ole オレ
「いいぞ!」
・Eso es エソ・エス
「そうだ、その通り」という賞賛
・bien ビエン
「いいぞ、素晴らしい」
・guapo/guapa グアポ(男性に)/グアパ(女性に)
「いい男」または「いい女」
・bonito/bonita ボニート(男性に)/ボニータ(女性に)
「かわいい、きれい」
覚えて、ショーや発表会等で使ってみましょう(^o^)/~
『 タンゴ・デ・マラガ 』
数あるタンゴ系フラメンコの中でも、曲の出だしですぐわかるくらい独特のスタイルを持つのが「タンゴ・デ・マラガ」です。
タンゴ系の乗りやすさとは別に、哀愁を帯びた味をだしてほしいですね。
号泣というより、ジーン(T_T)みたいなホロリと哀しい感じ…
曲を聞けば大体汲み取れますよね!音に振りを乗せれるようになるといいですね。
後半、タンゴへの変わり目はポイントになります。
速さ的にも一変し、ムードも変わります。かと言って、いきなり極端に変わるのではなく、
今まで積み上げてきたドラマをきちんと引き継ぎながら、湿っぽくならず粋な感じを出せると最高ですね。
